「鳥獣戯画でハッピーシンセサイザ」余話
「鳥獣戯画でハッピーシンセサイザ」に多くの再生とコメント、マイリスを頂きまして有難うございます。この時期に授業で習う方も多いのですね!
投稿動画は国宝「鳥獣人物戯画」甲巻(部分)をMMDによって動画化したものです。
鳥獣人物戯画は、平安時代後期~鎌倉時代初期にかけて鳥羽僧正覚猷はじめ複数の僧侶によって当時の世相を風刺して描かれた「日本最古の漫画」です。
鳥獣人物戯画は現在は京都国立博物館や東京国立博物館に所蔵されておりますが、高山寺(京都市右京区)には精密なレプリカが展示されており、静かな環境でゆっくりと鑑賞することが出来るのでオススメです。
間近で見ると本当に今にも動き出しそうです。
そう、これを見ると、やっぱり動かしたくなるよね。
鳥獣人物戯画大好き!
動画で使用した部分は、全4巻(甲・乙・丙・丁)のうちの甲巻の一部です。
「喧嘩に負けて、あるいは相撲に負けてひっくり返ってしまっている蛙と、それを心配して見守る兎」の部分です。
ちなみに、「甘えん坊な鳥獣たちが可愛くて出掛けられない」のほうの動画の背景には、この場面の右側に描かれている「走って逃げる猿の犯人と、それを追跡する兎・蛙の検非違使」の部分を使いました。
日本の文化の代表として「マンガ」が挙げられたりしますが、その源流が1000年ほど前からこのように確立されていることはとても感慨深いものがあります。
MMDで踊ってもらった楽曲「ハッピーシンセサイザ」は、Easy Pop さんによる軽快なリズムと素敵な歌詞(この歌詞が平安時代の物語にも通じるように感じます)、そして、めろちんさんの素晴らしい振付、Windows100%様、MMDのソフトを作られた樋口Mさんはじめ多くの方々がいなければこの動画は出来ませんでした。
皆様方には本当に感謝に尽きません。
そして、ありがたいことに、古語の歌詞をいくつかコメントとしてお寄せいただきました。
消えてしまうのがもったいないので、大百科にまとめて置いてあります。
http://dic.nicovideo.jp/v/sm28037185
古語の歌詞を読んでみると、ハピシンの歌詞が古典の世界観にマッチしていると改めて感じます。それに古典の勉強にもなります、きっと。
動画を一時停止すると、思いがけない瞬間に出会えるという楽しみもあります。
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蛇足:
派生動画の蛙ソロ「PiNK CAT」
畳や襖が水浸しになってしまっていますが、実は水位が上がっているのではなく、
逆に巨大プールにセットを沈めている体で作っています。
それにしても、自由に泳ぎまわる蛙を眺めているだけで癒される・・・・
ということで、これからも思いつくままMMDのPVとかハコビジョン、ライブ動画などを作っていきたいと思います。